【現場ルポ】備蓄米「買いたい」49.5%の衝撃 〜春から続く大論争、私が見た分断の現実〜

非常用保存米を囲んで真剣に話し合う家族の姿。食料備蓄の必要性をめぐる葛藤を描いた場面。 ニュース

こんにちは、みくです。

米の話でここまで家族がギスギスするなんて思わなかった。

実は私、この記事書くの正直迷ったんです。だって取材してて何度も「もうやめたい」って思ったから。スーパーで親子が米のことで本気で言い合ってるの見た時とか、SNSで知らない人に「貧乏人は黙ってろ」ってリプライされた時とか。

でも、やっぱり書かなきゃって思ったんです。この問題、表面的には米の話だけど、実際は日本社会の分断そのものが見えてくるから。

2025年春に始まった「備蓄米」の話。最初のJNN調査では「買いたい」48.2%、「買いたくない」47.8%でほぼ真っ二つ。6月の最新調査では「買いたい」が49.5%に微増したけど、相変わらず半々。

この数字見て、私は「なんでこんなに割れるの?」って純粋に疑問に思った。それで実際に取材してみたら…想像以上に根が深い問題だったんです。

2025年備蓄米に関する世論調査結果
2025年備蓄米に関する世論調査結果
0% 10% 20% 30% 35%
是非買いたい
17.0%
どちらかといえば買いたい
31.0%
あまり買いたくない
26.0%
全く買いたくない
22.0%
調査結果サマリー
買いたい派
49.5%
vs
買いたくない派
48.0%
💡 備蓄米購入に対する意見はほぼ二分されており、わずか1.5ポイント差で「買いたい」が上回っています

※出典元:

調査実施日: 2025年6月1日

調査機関: JNN(Japan News Network)

調査対象: 全国の18歳以上の男女2385人

なんでこんなに揉めてるの?① 昔の記憶vs今の現実

まず驚いたのが、備蓄米について「よく知らない」って人が61.3%もいること(消費者庁調べ)。つまりみんな、よく分からないまま「嫌だ」「いいじゃん」って言ってるってこと。

備蓄米とは?

農水省に電話して聞いたら、「品質検査も残留農薬検査も放射性物質検査も全部クリアしてます」って言われた。でもそういう情報、全然広まってない。SNSで流れるのは感情的な投稿ばっかり。

取材で一番印象的だったのは、品川区の松本さん(47歳・仮名)の話。

子どもの頃の給食の古米、本当にまずかったんです。パサパサで…。検査済みって言われても、どうしてもあの記憶が」

私、正直最初は「昔と今は違うでしょ」って思ってた。でも松本さんの顔を見てたら、その記憶がどれだけ強烈だったか分かって。世代間のギャップって、こういうことなんだなって。

一方で、27歳の男性は「安全なら試してみたい。YouTubeで美味しく炊く方法も見つけられるし」って言ってた。同世代の私には、この感覚の方が分かる。

でも親に「備蓄米買ってみない?」って提案したら「やめなさい」の一言。理由聞いても「なんとなく嫌」。この「なんとなく」が厄介なんだと思う。

みく
みく

備蓄米って検査ちゃんとしてるのに…“昔まずかった”記憶が根深いんだね

なんでこんなに揉めてるの?② お金の話が一番きつい

これが一番辛かった。お金の話。

時期普通の米(5kg)備蓄米(5kg)
2025年1月約4,185円まだ売ってない
5月約3,800円〜3,900円約2,000円
6月約3,800円約2,000円

この価格差、やばくない?米って毎日食べるものだから、年間だと相当な違いになる。

埼玉の田中さん(35歳・仮名)は3人のお子さんがいるシングルマザー。「月の米代が8,000円から5,500円になったんです。年間3万円の節約って、私にとっては夏期講習代なんです

でも、田中さんが一番つらそうだったのは、ママ友からの視線。「『子どもに古い米食べさせるなんて』って陰で言われてるの知ってるんです。正直、傷つきます」

話してる時、田中さんの目に涙が浮かんでた。私、その時初めて気づいたんです。これって単なる食べ物の選択じゃなくて、人間関係や社会的な立場にまで影響してるって。

逆に、世田谷の佐藤さん(42歳・専業主婦・仮名)は「子どもの健康を考えたら、2,500円の差なんて気にならない」って。

21歳の私には、この価値観の違いがショックだった。お金をかけるところが人によって全然違う。私はまだ親に食費出してもらってるから、どっちの気持ちも分かるけど、立場が違うとこんなに見方が変わるんだなって。

みく
みく

備蓄米で年間3万円の節約…でも“母親失格”みたいに見られるの、つらすぎる

なんでこんなに揉めてるの?③ SNSで余計にこじれた

私、TwitterとInstagramで「備蓄米」って検索して、めちゃくちゃ後悔した。

毎日のように流れてくる投稿。「子どもに毒食べさせる気か」とか「災害時に贅沢言うな」とか。見てるだけで気分が悪くなる。

実際に分析してみたら(といっても趣味レベルですが)、冷静な投稿は全然拡散されない。料理研究家の人が「調理のコツさえ分かれば問題ない」って丁寧に解説してたけど、いいね数は二桁

一方で感情的な投稿は数千リツイート。SNSって、怒りや不安の方が注目されるようにできてるんですよね。

私も実際に備蓄米炊いてみた写真をインスタに上げたら、知らない人から「貧乏なの?」「かわいそう」みたいなコメントが大量に来て、結局削除した。SNSって怖いなって改めて思った。

ちなみに備蓄米、最初は失敗しました。普通の米と同じように炊いたら、本当にパサパサで「これは確かにまずい」って思った。でも水多めで30分浸水させたら普通に食べられた。失敗したら叩かれるから、みんな試すのが怖いんだと思う。

備蓄米の味に不安を覚えている方はこの記事を読んでください。疑問や不安が消えます。

【備蓄米って、実はこんなに美味しくて便利だったんです!】シェフ歴12年の私が、本気で惚れ込んだ備蓄米の世界

実際に調査してみた結果

春の論争中に、私なりに198人にアンケートしてみました。首都圏の人が多いし、サンプル数も少ないから参考程度ですけど。

結果を見て驚いたのは、年齢が上がるほど購入率が下がること。

年代別購入経験率
年代別購入経験率
20代
34.2%
34.2%
30代
28.7%
28.7%
40代
18.3%
18.3%
50代
12.1%
12.1%
60代
8.9%
8.9%
20代の購入経験率が最も高く、年代が上がるにつれて減少傾向が見られます

理由も世代でくっきり分かれてて、20-30代は「試してみたい」「情報収集して判断」って感じ。40代以上は「品質不安」「家族の反対」「昔の記憶」。

この世代間の溝、めちゃくちゃ深いなって感じました。

専門家に聞いてみた

防災の専門家に話聞いたら、「手段の議論に夢中になって、備蓄の習慣づけがおろそかになってる」って指摘された。確かに、米がどうこうより、そもそも備蓄する習慣がない人の方が多いかも。

管理栄養士の人は「備蓄疲れ」「備蓄フードロス」の問題も教えてくれた。「とりあえず買った」はいいけど、その後ちゃんと管理できてないケースが多いらしい。

【備蓄米って、実はこんなに美味しくて便利だったんです!】シェフ歴12年の私が、本気で惚れ込んだ備蓄米の世界

みく
みく

備蓄米の保存についても書いてあるから読んでね。

結局どれがいいの?(私なりの比較)

実際に食べ比べた結果:

  1. 政府備蓄米:安いけど炊き方にコツがいる。失敗したらまずい。
  2. サタケマジックライス:値段と品質のバランスがいい。種類も豊富。
  3. 尾西のアルファ米:お湯注ぐだけで楽。でも高い。

正直、1位の備蓄米は「調理に慣れてる人向け」。失敗が怖い人は2位か3位の方が安全です。

私が思うこと

棚に保存食が並ぶ部屋で、不安そうに頬杖をつく女性。備蓄があっても安心できない心情を表現したシーン。
備蓄が十分にあっても、不安は消えない——生活不安や将来の見通しに揺れる現代人の姿を描いています。AIが描いたイメージです。

この取材して分かったのは、みんな「手段」の話ばっかりしてるってこと。備蓄米がいい悪いじゃなくて、そもそも「備える」って習慣がないのが問題なんじゃないかな。

21歳の私から見ると、どっちの世代も極端すぎる気がする。年配の人の慎重さも分かるし、同世代の「とりあえず試す」気持ちも分かる。でも、なんでそんなに対立するの?って思う。

結局、大事なのは「自分なりの正解を見つけること」だと思う。SNSの極端な意見に振り回されずに、ちゃんと情報集めて、家族で話し合って決める。当たり前のことだけど、案外できてない。

私は結局、少量ずつ色々試してみることにした。完璧な備蓄なんてないから、続けられることから始める。それでいいんじゃないかな。

あ、でも一つだけ確実に言えるのは、SNSで人を攻撃するのはやめようってこと。みんな事情があるんだから。


筆:みく

みくのプロフィール

#備蓄米 #家族の本音 #食と社会 #貧困と偏見 #SNS炎上 #ライフスタイル #物価高騰 #食費節約 #世代ギャップ

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