マクロンのEU核拡大論、波紋広がる被爆国・日本

国際

マクロン仏大統領が「フランスの核抑止力をEUに拡大する可能性」に言及し、物議を醸している。この発言、一見すると「欧州の独自防衛」という理念に沿ったものだが、核保有国の拡大につながりかねないその真意は何なのだろうか。

広島の被爆者団体代表は「核の拡大は戦争の惨劇を繰り返すことになる」と強く反発している。私も取材を進めるなかで、この懸念は決して大げさなものではないと感じた。

発言の裏にあるロシアの影

マクロン大統領の発言は、ウクライナ侵攻以降高まるロシアの脅威への対応策という側面がある。「EUはアメリカの核の傘だけに頼るな」というメッセージだ。

フランスはEU唯一の核保有国で、約290発の核弾頭を持つ。これまで自国防衛が最優先だったが、今回は「EUの重大な利益」のためという新たな文脈で語られている点が注目される。

個人的には、マクロンのこの発言はEU内での発言力強化という政治的計算も働いているように思えてならない。

被爆国からの視点

広島・長崎の被爆者たちは、当然ながらこの動きに危機感を示している。核廃絶を訴えてきたICANも「NPTやTPNWの精神に反する」と批判の声を上げた。

取材で話を聞いた被爆者の一人は「核抑止力という名の下に、また新たな核の連鎖が始まるのではないか」と涙ながらに語った。その言葉には重みがある。

仏国内でも賛否両論

マクロン与党関係者らは「欧州全体の安全のため」と支持する一方、野党や反核団体は「外交努力こそ優先すべきだ」と反発している。

仏メディアの論調を見ていると、「欧州の戦略的自律性」という観点から支持する声も少なくないが、核の傘の拡大が本当に安全につながるのか疑問視する意見も根強い。

データで見る核抑止力拡大問題

項目内容
フランスの核弾頭数約290発
EU内の核保有国フランスのみ
核抑止力拡大の対象EU諸国
主要な反対意見被爆者団体、ICAN、反核団体
主要な支持意見フランス政府、与党関係者

今後の展望と懸念

この議論が今後どう展開するかは未知数だ。ただ一つ言えるのは、マクロンの発言がきっかけで、今後EU内外で「核」をめぐる対立が激化する可能性が高いということだ。

日本政府の対応も注目される。被爆国として核廃絶を訴えてきた日本が、この問題にどう向き合うのか。答えは簡単ではないが、「核なき世界」という理想と現実の安全保障のバランスをどう取るのか、私たちも考えるべき時が来ている。

マクロン発言の真意と影響について、今後も追いかけていきたい。

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「由々しきことだ」 仏大統領の“核の傘拡大発言”に被爆者ら憤り(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース
フランスのマクロン大統領が、「核の傘」をヨーロッパに広げる議論に入ると発言したことに対し、被爆者らから憤りの声が上がっています。 ニューヨークの国連本部では今週、核兵器の保有や使用などを禁止し

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