はじめに:小さな火種が燃え広がるとき
国会前で取材していた私が最初にこの話を聞いたとき、正直なところ「またか」と思った。2025年3月、毎日新聞が公表した全国世論調査の結果を手にしたとき、数字の急落に目を疑った。石破茂首相の支持率が就任以来最低水準に落ち込み、これまで彼の強固な支持基盤だったはずの自民党保守層までもが「見限り」始めている——。
「たかが10万円の商品券がこんな政治的波紋を広げるなんて」
でも、これは単なる「たかが」の問題じゃない。私は政治部の後輩たちにもよく言うんだけど、政治の世界では小さな火種が時に大炎上を引き起こす。今回の問題の背景には、国民感情と政治の間に横たわる深い溝があるんです。
私、かずみが政治記者になって1年。この一年、霞が関の周辺を這いずり回りながら感じてきた「何かがおかしい」という違和感が、この商品券問題で一気に表面化した気がします。今回は現場で見て、感じたことをそのままお伝えしたい。
第1章:商品券配布問題——経緯と”本当の問題点”
「あのね、彼らは本当に毎日遅くまで働いてくれてるのよ。感謝の気持ちを伝えたかっただけなんだ」
首相官邸で石破首相の側近がこう語ったとき、私は思わず「それなら全員に渡せばいいじゃない」と言い返してしまった。
2025年2月、石破首相は自民党内の新人議員15名に対して、10万円相当の商品券を配布したことが報じられた。首相側の説明は「激務をねぎらい、励ますための私的な贈り物」で、「公的資金は一切使用していない」というもの。
でも、ちょっと待って。私が取材した法学者の一人はこう指摘する。「これは明らかに政治資金規正法が禁止する寄附行為に該当する可能性がある。『私的な贈り物』という理屈は形式論に過ぎない」
私が思うに、この問題の本質は商品券そのものよりも、その「象徴性」にある。首相自らが直接「報奨」を与えるという行為は、古くからの派閥政治の臭いがプンプンする。
何人もの国会議員に話を聞くうちに見えてきたのは、内部からも「時代錯誤」と見られる石破首相の政治手法だった。ある40代の自民党議員は「首相は昭和の政治手法で令和の政治をやろうとしている」と、名前を出さない条件で語ってくれた。
第2章:数字が語る”石破離れ”——各種世論調査を読み解く
驚いたのは支持率の落ち込み方だ。私は政治部の先輩から「支持率は階段を上るように上がり、エレベーターのように下がる」と教わった。でも今回のケースは、まさにエレベーターどころかフリーフォールだ。
石破内閣 支持率の推移(2025年1月〜3月)
調査機関 | 1月 | 2月 | 3月 | 増減(2→3月) |
---|---|---|---|---|
毎日新聞 | 42% | 38% | 27% | -11pt |
朝日新聞 | 40% | 36% | 26% | -10pt |
読売新聞 | 43% | 39% | 30% | -9pt |
私はこの数字を見て、ある高齢の政治評論家を取材した。彼は「小渕内閣のときのKSD事件を思い出す」と言い、「あのときも支持率が一気に落ちた。石破首相にとって正念場だ」と語った。
特に注目すべきは自民党支持層の数字だろう。3月時点で40%を割り込むという事態は、「石破離れ」が進んでいることを如実に示している。私がいつも取材している永田町の常連たちも「空気が変わった」と感じ始めているようだ。
第3章:なぜここまで反発が大きくなったのか?
先日、私はスーパーで偶然、60代の女性に話を聞く機会があった。彼女はこう言った。「私たちは毎日の食費を削ってるのに、なんで政治家は平気でお金をばらまけるの?」
この言葉に、問題の本質があると思う。
かつてなら「政治家ならそんなもんだよね」で済まされていたかもしれない。実際、私が記者になりたての頃は、もっと「大きな」汚職事件がいくつもあった。でも今は違う。SNSでの即時拡散、コロナ禍以降の生活苦、そして何より政治不信の連続的な積み重ねが、国民の「許容度」を極端に狭めている。
私は石破首相の記者会見にも参加したが、彼の「悪気はなかった」という説明は、まるで国民の怒りの本質を理解していないように見えた。
取材を続けるうちに見えてきたのは、この問題が過去のスキャンダルと連続して捉えられている点だ。「桜を見る会」も「IR汚職事件」も「統一教会問題」も、そして今回の「商品券問題」も、国民の目には「またか」という一連の不信感として映っている。

“またか”って思わせた時点で、もうアウトなんだよね
第4章:世論はどう受け止めたか?——データで見る国民感情
先週、私は読者アンケートも実施してみた。すると予想以上に厳しい声が寄せられた。「なぜ彼らはいつも自分たちを特別だと思うのか」「小さな問題と思っているところが問題」など、憤りを隠さない意見が多かった。
複数のメディアが行った世論調査を見比べてみると、その傾向はさらに鮮明だ。
商品券問題に対する国民の評価(調査比較)
回答項目 | 朝日新聞 | NHK | Yahoo! |
---|---|---|---|
違法性があると思う | 45% | 42% | 61% |
モラル的に問題があると思う | 82% | 79% | 85% |
特に問題を感じない | 12% | 15% | 9% |
石破首相に今後も期待する | 24% | 28% | 19% |
これらの数字を見て、私は思わず溜息をついた。国民の8割以上が「モラルに反する」と感じているという事実。しかも、石破首相に対する期待は軒並み2割台に落ち込んでいる。
実は私、石破氏が首相に就任した去年の秋、彼の地元・鳥取に取材に行った。そのとき地元の支持者から「石破さんは清廉潔白な政治家だ」と何度も聞かされた。その言葉と今の現実との落差を感じずにはいられない。
第5章:自民党内の温度差と”石破おろし”の可能性
「このままじゃ夏の選挙、負けるよ」
先週、国会内の廊下で偶然出会った40代の中堅議員がぽつりとこう漏らした。党内では表立って批判する声は少ないものの、水面下では確実に不満が広がっている。
私の取材によれば、特に若手・中堅議員の間では「派閥的なやり方に逆風が吹いている」「リーダーの感覚が時代とズレている」といった声が増えている。そして気になるのは、次の総裁候補の名前がちらほら出始めていること。
河野太郎、小泉進次郎、茂木敏充——。この3人の名前を耳にする機会が増えた。特に河野氏は改革派としてのイメージが強く、「古い政治」からの脱却を望む声に応えるポジションにいる。
私が驚いたのは、自民党のベテラン議員でさえ「石破おろし」を視野に入れ始めていることだ。ある議員は「首相の座についてからわずか半年での支持率急落は、党内に危機感を生んでいる」と漏らした。

“石破おろし”って言葉が出る時点で、もう流れが来てるよね…
第6章:参院選とその先——日本政治の岐路
いよいよ夏の参院選が近づいてきた。現在の支持率では、与党過半数割れも十分にあり得るシナリオだ。
私は先週、地方遊説に同行したが、自民党候補者の表情は明らかに硬かった。「石破首相と一緒に写真を撮る」というイベントも、以前ほど積極的に行われていない印象だ。
ある選挙区の候補者は私に「今は石破色を出し過ぎないよう気をつけている」と打ち明けた。これは明らかに異常事態と言える。
国民が求めているのは「納得できる説明」「誠実な態度」「透明性のある制度」だ。私はこの3年間、全国各地で市民の声を聞いてきたが、政治に対する不信感は確実に高まっている。商品券問題は、その不信感にさらに火をつけた形だ。
おわりに:いま政治家に求められるもの
私が思うに、石破政権が直面しているのは単なるスキャンダル対応ではない。それは「政治に対する信頼の再構築」という、日本社会全体の大きな課題だ。
先日、ある大学生から「なぜ政治家は自分たちの非を認めないのか」と質問された。私は即答できなかった。
でも、考えてみれば答えは簡単だ。政治家に求められるのは、形式的な説明ではなく心からの反省、利害よりも倫理を優先した判断、そして何より国民との真摯な対話だ。
商品券問題は「信頼とは何か」を問い直す試験紙となった。私たち一人ひとりが政治をしっかり見つめ、声を上げ続けることが、政治を変える第一歩になるのではないだろうか。
私、かずみは今後も現場から政治の動きを追い続けます。みなさんの声も聞かせてください。一緒に考えていきましょう。
自民支持層も「石破離れ」 商品券問題が直撃 毎日新聞世論調査
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