ルポライター・みく
2024年4月、総務省発表の消費者物価指数は前年同月比3.5%上昇。
消費者物価指数、4月3.5%上昇 コメ類98.4%と過去最大の伸び
食料品から日用品まで、あらゆるものが値上がりしている。私自身、スーパーのレジで合計金額を見るたび「え、こんなに?」と驚くことが増えた。そんな中、意外な場所で「値下げ」という言葉を目にするようになった。それがコンビニエンスストアだ。
この記事を読んでわかる事
- なぜコンビニが値下げ戦略に舵を切ったのか、その3つの構造変化
- ファミマ、セブン、ローソンそれぞれの具体的な値引き施策とその効果
- コンビニ値引きを賢く活用する実践的な方法
- 2025年5月最新のコンビニ各社の値下げ・キャンペーン動向
正直、最初は半信半疑だった。「高くても便利」がコンビニの売りじゃなかったのか?でも実際に各店舗を回って話を聞いてみると、業界全体が大きく変わろうとしていることがわかった。
「便利=高い」の常識が崩れた瞬間
先月、近所のファミリーマートで買い物をしていた時のことだ。レジで店員さんが「今日は金曜日なので、たまごとお豆腐が安くなってますよ」と教えてくれた。たまご1パック248円が228円に、絹ごし豆腐78円が58円になっている。たった20円の差だが、週に何度も買うものだと確実に家計に響く。
都内在住の主婦・田中さん(32歳)にも話を聞いた。「最初は『コンビニで節約?』って思ったんですが、金曜日の割引を狙って買い物するようになってから、月の食費が2000円ほど浮くようになりました。特に納豆なんて、3個パック88円が68円になるんですから、バカにできませんよね」
月2000円って、年間で24000円。家族で焼肉1回分くらいは確実に浮く計算だ。こういう「ちょっとした工夫」の積み重ねが、気づいたら大きな差になってるんだよね。
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ファミマ金曜割引、侮れない…納豆20円引きで食費が救われる
この変化の背景には、3つの深刻な構造変化がある。
1. 実店舗来店客数の低迷 コロナ禍で在宅ワークが定着し、コンビニの主要顧客だったビジネスパーソンの来店頻度が激減した。日本フランチャイズチェーン協会のデータによると、2023年のコンビニ来店客数は2019年比で約15%減少している。
2. ネット通販との価格競争激化 Amazonや楽天で同じ商品がより安く買えることを、消費者は学習してしまった。特に若い世代ほど価格比較する習慣が身についている。私の周りの大学生たちも「コンビニで買うのはもったいない」と口を揃える。
3. 節約志向の定着 物価高の影響で、消費者の節約意識はコロナ前より確実に高まっている。内閣府の消費動向調査では、「節約を心がけている」と答える人の割合が2022年から継続して7割を超えている。
ファミマの「地味だけど効く」戦略
ファミリーマートの「生活応援割引」を詳しく調べてみた。毎週金曜日に実施されるこの施策、対象商品を見ると興味深いことがわかる。
どれも「生活必需品」ばかりだ。ファミマ商品企画部の担当者(匿名希望)は「奇をてらった商品ではなく、本当に毎日使うものを安くすることで、お客様の生活に寄り添いたい」と語る。
実際に1ヶ月間、金曜日にファミマで食材を買い続けてみた。節約額は約1500円。「コンビニで節約」という発想がなかった私には、新鮮な体験だった。
セブンの「プライチ」が革命的だった理由

セブン-イレブンの「プライチ(1つ買うともう1つ無料券がもらえる)」キャンペーンは、業界に衝撃を与えた。なぜなら、これまでセールを避けてきたセブンが初めて本格的な値引き戦略に乗り出したからだ。
2025年5月22日現在も継続実施中で、「セブンプレミアム のむヨーグルト アロエ 190g」や「キューピーコーワα ドリンク」などが対象になっている。
仕組みは単純だ。対象商品を買うと、次回同じ商品を無料でもらえるクーポンがもらえる。実質半額になるわけだが、心理的な効果は大きい。
午後の紅茶(158円)を買うと、次回無料券がもらえて実質79円。私も試してみたが、「もう1本もらえる」という感覚は確かに「半額で買った」とは違う満足感がある。
大学生の佐藤くん(20歳)は「プライチのおかげで、コンビニに行く頻度が増えました。無料券を使いに行くついでに、他の商品も買っちゃうんですよね」と苦笑いする。これぞセブンの狙いだろう。
セブンアプリのダウンロード数も、プライチ開始後に前年同期比30%増となった(同社発表)。デジタル化を進めたい企業側の思惑とも合致している。
ローソンの「据え置き」という選択
一方、ローソンは値下げではなく「価格据え置き」という戦略を選んだ。これは実は、企業にとって相当な覚悟が必要な判断だ。原材料費が上がる中、価格を上げずに品質を維持するのは至難の業だからだ。
プライベートブランド商品「ローソンセレクト」シリーズの冷凍炒飯は、2022年から198円のまま据え置かれている。同じ商品が他社で230円前後に値上がりしていることを考えると、その「安さ」は際立つ。
ローソン幹部(匿名希望)は「短期的な利益より、お客様との信頼関係を重視したい。物価高で苦しんでいる方々に、せめて我が社の商品だけでも安心して買っていただきたい」と話す。
実際、私がよく利用するローソンの店長さんも「最近、『値段が上がってなくて助かる』というお客様の声をよく聞きます」と教えてくれた。

ローソンの据え置き冷凍炒飯、198円で信頼もキープってすごい
ローソンストア100の本格的な値下げ戦略

注目すべきは、ローソン子会社のローソンストア100だ。2025年5月21日から、おにぎり全体の約4割に当たる商品を最大10%値下げすると発表した。「手巻おにぎり具しっかりツナマヨネーズ」は162円から146円に、「手巻おにぎり辛子明太子」は178円から167円に変更されている。
ローソンストア100の戦略企画本部・井野新太郎本部長は「企業努力によりコスト削減ができる余地を追求し物流費や資材費、オペレーションコストを削減した。おにぎりの買い合わせなどをビッグデータで徹底的に分析し、商品全体のラインアップの中で適正利益配分を行っている」と説明している。
これは単なる短期キャンペーンではない。同社は「マチの安心価格」というコンセプトで、定番商品の価格を下げる取り組みを3月から開始しており、おにぎりの値下げもその一環だ。
ミニストップ・デイリーヤマザキ・セイコーマートの動き
他の中堅コンビニチェーンも独自の戦略を展開している。
ミニストップは2025年4月11日から毎週金・土曜日に「AEON Pay」決済でWAON POINTが10倍になるキャンペーンを実施。直接的な値下げではないが、実質的な割引効果がある。
デイリーヤマザキでは対象の日清カップヌードル・焼そばU.F.O.を2個同時購入で70円引きや、金・土曜日に楽天ポイントカードを提示で2倍ポイントなどの施策を実施している(2025年5月情報)。
セイコーマートも2025年5月19日~25日に「均一祭」を開催するなど、価格訴求型のキャンペーンを強化している。
2025年5月22日現在、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、デイリーヤマザキ、セイコーマート、ローソンストア100、ポプラで「1個買うと1個もらえるキャンペーン」が実施中となっており、業界全体での競争が激化していることがうかがえる。

今どきコンビニも生き残り必死…ポイント合戦に割引ラッシュ🔥
節約の新時代、私たちはどう向き合うべきか
この1ヶ月間、コンビニの値引きを活用して感じたのは、単なる金銭的メリット以上の価値があるということだ。
実際の節約効果: 月1000~2000円の食費カットは確実に家計を楽にする
心の安らぎ: 「節約している」という安心感と充実感が得られる
満足感: 無駄を省き、賢い消費をしているという達成感
ただし、注意すべき点もある。「安い」に釣られて、本来不要なものまで買ってしまっては本末転倒だ。私自身、プライチで無料券をもらったものの、結局使わずに期限切れになってしまった経験がある。
今後この流れは続くのか
コンビニ業界の値引き競争は、一時的なキャンペーンではなく構造的な変化だと私は考えている。その根拠は以下の通りだ。
人口減少による市場縮小: 少子高齢化でお金を使ってくれる層が減少し続けている
スマホ世代の価格意識: スマホで簡単に価格比較できる世代が消費の中心になっている
環境意識の高まり: 「安いから」ではなく「無駄をしない」ことへの社会的関心が高まっている
実際、各社とも短期キャンペーンから長期戦略へとシフトしている。セブンのプライチは当初「期間限定」だったが、好評のため継続実施となった。ファミマの金曜割引も2023年から定例化している。
この記事を読んで分かったことと考えるべきこと
コンビニの値引き戦略は、単なる価格競争ではない。消費者の生活パターンや価値観の変化に対応した、業界全体の構造改革なのだ。
2025年5月の最新動向を見ても、ローソンストア100の本格的なおにぎり値下げや、各社での「1個買うと1個もらえる」キャンペーンの継続実施など、この流れは確実に定着していることがわかる。
私たち消費者にとって重要なのは、この変化を「ラッキー」で終わらせずに、賢い消費習慣として定着させることだ。アプリをダウンロードし、キャンペーン情報をチェックし、本当に必要なものを見極める。そうした「情報を活用する力」が、これからの節約生活には欠かせない。
ただし、値引きに踊らされて無駄遣いをしてしまっては意味がない。本当に必要なものを、適正な価格で買う。その基本を忘れずに、コンビニの新しい価値を活用していきたい。
物価高の時代だからこそ、私たち消費者も賢くならなければいけない。コンビニの変化は、そのきっかけの一つになるかもしれない。

1個買うと1個無料”に浮かれず、賢く選ぶ目が節約のカギかも
※情報は2025年5月22日時点のものです。キャンペーン内容や期間は各社公式サイトでご確認ください。
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