18日午後8時ごろ、岐阜市茂地の県道で歩いていた女性2人が突然倒れた。通報を受けて駆けつけた警察と救急隊が現場を確認すると、近くに軽トラックの左後輪とみられるタイヤが転がっていた。
2人はすぐに病院へ運ばれたが、1人は意識不明の重体。もう1人もケガをしているものの、意識はあるという。警察は、走行中の軽トラックから外れたタイヤが歩行者に直撃した可能性が高いとみて調査を進めている。
事故の背景
タイヤが走行中に外れるなんて、普通に考えれば滅多にあることではない。それなのに、今回の事故は実際に起きてしまった。しかも、よりによって歩行者に直撃し、1人の命を脅かしている。
整備不良か、部品の劣化か、それとも取り付けミスか。原因はまだ特定されていないが、こうした事故の多くは「防げるはずのもの」だ。だからこそ、なおさらやるせない。
過去にも起きているタイヤ脱落事故
実は、タイヤ脱落事故は過去にも何度か発生している。
- 2018年:高速道路を走行中の大型トラックのタイヤが外れ、後続車に衝突。運転手が負傷。
- 2020年:一般道を走行中のトレーラーから脱落したタイヤが歩道に転がり、歩行者が死亡。
- 2023年:バスのホイールナットが緩み、後輪が脱落。幸いにも人的被害はなかった。
このように、タイヤ脱落事故は決して珍しいものではない。とはいえ、歩行者が巻き込まれるケースはそう多くない。それだけに、今回の事故はより衝撃的だ。
タイヤ脱落の原因とは?
タイヤが外れる理由はいくつか考えられる。
- ホイールナットの締め付け不足や緩み
タイヤ交換後にナットをしっかり締めていなかったり、経年劣化で緩んでいたりすると、走行中に外れることがある。 - ハブボルトの劣化や折損
ナットを固定するハブボルトが劣化し、折れてしまうと、タイヤが脱落する危険がある。 - 過積載や走行環境の影響
重い荷物を積みすぎたり、悪路を頻繁に走行することで、部品に負担がかかり、劣化が進むことも。
整備不良が原因ならば、車の所有者や整備業者の責任が問われることになるだろう。
事故を防ぐためにできること
こうした事故を防ぐには、やはり日頃の点検が欠かせない。
- ホイールナットの増し締め(特にタイヤ交換後100km程度走行した後)
- 定期的な車両点検(特に長距離を走る車は要注意)
- 異常を感じたらすぐに整備工場へ(ハンドルが取られる、異音がするなど)
だが、現実には「まあ大丈夫だろう」と点検を怠る人も少なくない。今回の事故が「たまたま不運だった」と片付けられるのか、それとも「いつか起きるべくして起きた」のか。警察の捜査結果が待たれる。
まとめ
岐阜市で起きたタイヤ脱落事故は、1人が重体という深刻な事態を招いた。整備不良が原因ならば、これは防げた事故だったかもしれない。
クルマは便利な道具だが、一歩間違えれば「凶器」にもなりうる。特に今回のように、歩行者が犠牲になる事故はあまりにも痛ましい。
警察の捜査が進む中、私たちにできることは何か。少なくとも、「自分の車は大丈夫」と油断せず、日頃の点検を徹底すること。その意識が、次の事故を防ぐ鍵になるのかもしれない。
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